HSKホルダ(シャンク)システムについて

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HSKホルダとは?その接続方式は?

HSKホルダ(シャンク)は、ドイツで開発された、テーパー比は1:10の中空テール構造を持つ軽量かつストロークの短い工具ホルダシステムです。テーパー面と端面の両方で接触してクランプされる「両面接触」方式の中で最も代表的な形態であり、高い静的および動的剛性を持ち、高速切削加工において重要な役割を果たしています。

HSKホルダの接続形式では、位置決めおよびクランプの過程で、ホルダの位置決め面が主軸と非常に密接に接触しており、精度に影響を与える隙間が一切ありません。高いシステム剛性とバランス性により、外部の力に影響されず、位置決め面がズレることなく、クランプ時には常に十分な締結力が保たれます。

HSK刀把系統鬆刀及結合示意圖
HSKホルダシステムの着脱及び結合イメージ図

HSKホルダのタイプと特徴

HSK工具ホルダの主なタイプとその特徴は、DIN 69893の規格に基づいて分類されています。主な6種類の型式は以下の通りです:

A型:汎用加工、高トルク負荷、中速、自動工具交換対応

B型:固定用途、中トルク負荷、高速、自動工具交換対応

C型:汎用加工、高トルク負荷、中速、手動工具交換

D型:固定用途、中トルク負荷、高速、手動工具交換

E型:超高速、少量高頻度加工、低トルク、自動工具交換、バランスが取りやすい

F型:中速、軟質素材加工向け、低トルク、自動工具交換、バランスが取りやすい

HSK刀把系統應用及規格表
HSKホルダの応用と仕様一覧

HSK-A及びHSK-Eホルダの寸法規格

加工センターでよく使われる自動工具交換システムには、キー溝付きのHSK-Aと、キー溝なしのHSK-Eがあります。

HSK-Aホルダ:よく使用されるサイズはHSK50A、HSK63A、HSK100A。数字が大きいほどホルダのサイズも大きくなります。
(HSK50A < HSK63A < HSK100A)

HSK-Eホルダ:よく使用されるサイズはHSK25E、HSK32E、HSK40E、HSK50E。こちらも同様に数字が大きいほどサイズが大きくなります。
(HSK25E < HSK32E < HSK40E < HSK50E)

HSK-A及HSK-E刀把柄部的差異比較圖
HSK-A及びHSK-Eホルダシャンクの比較図

HSKホルダの技術の特徴

両面接触設計:内テーパー面と外テーパー面が機械スピンドルと同時に接触し、高い位置決め精度と剛性を確保。加工時の振れを低減。

優れた繰返しクランプ精度:加工中の熱膨張を自動補償し、精度と安定性、加工の一貫性を確保。

軽量設計:従来のBTホルダに比べ、1:10の中空テール設計により質量が軽く、ストロークが短いため、遠心力による変形やホルダーの脱落リスクを低減。

高速回転加工に最適:主軸の引き込み機構と連携した設計により、シャンク部の位置決めとクランプが非常にタイトで精度への影響となる隙間がなく、高速切削用工作機械において重要な回転工具クランプ装置として広く使用されている。

HSKホルダとBTホルダの違いとは??

HSKホルダは、テーパー比が1:10の中空テール構造で、内外のテーパー面が同時に主軸と接触する設計です。位置決め面が主軸と密着し、精度に影響を及ぼす隙間が一切ありません。

一方、BTホルダは7:24の大きなテーパー設計で、シャンクのテーパー部分が引き棒の軸方向引張力によって主軸内のテーパー面と強く接触します。実体のあるテーパー部分が工具を支え、懸垂量を小さくできるため、主軸との接触面積が大きくなり、高い剛性と安定性を提供します。

BT-VS-HSK的結合方式

詳細は公式サイトをご覧ください:精密ホルダHSK-A/HSK-Eシリーズの選定とご購入へ