BBTシャンクとBTホルダ(シャンク)の違い

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BBTシャンクとは?

BBTシャンクは、従来のBTホルダシステムを改良したもので、基本となる7:24テーパー設計に加え、フランジ面での接触を追加した「両面接触(テーパー面+フランジ面)」を採用しています。この最適化された設計により、クランプ時の剛性と安定性がさらに向上しています。

市販品との違いを明確にするため、メーカーのParfaiteはこのシリーズを「BTT」と名付けています。つまり、市販されているBBTシャンクは、ParfaiteにおいてはBTTシャンクと呼ばれるものと同等です。

また、BTホルダとBBTシャンクは外観でも簡単に見分けられます。BBTシャンクのフランジ面は主軸との接触を必要とするため、中央の接合部にクリアランス(逃げ)加工が施されており、製造工程上その部分に黒い帯状の逃げスペースが残されています。これがBTとBBTシャンクを見分ける簡単な方法です。

BT刀把和BTT刀把外觀上的差異點
BTホルダとBBTシャンクの外観上の違い

BTとBBTシャンクの違いは?

1.設計と構造

BTホルダ:標準的な7:24テーパー設計で、従来のCNC工作機械で使用されるタイプです。スピンドルとの接触はテーパー面のみです。

BBTシャンクBTホルダの改良版で、テーパー面に加えフランジ面でも接触する「ダブルコンタクト」設計を採用。高精度・高速加工の要求に応えるために開発されました。

2. 剛性と安定性:

BTホルダ:テーパー面のみの接触のため、特に高速回転や重切削時には剛性と安定性が相対的に劣ります。

BBTシャンク両面接触により、より高い剛性と安定性を提供し、加工精度と表面仕上げ品質を向上させます。

3.クランプ精度

BTホルダ:クランプ精度は標準的で、一般的な加工に適しています。

BBTシャンク:ダブルコンタクト設計により、クランプ精度が向上し、ワークの寸法精度や表面品質の向上に貢献します。

以上の比較から、BBTシャンクは設計上より高い剛性と安定性を提供するため、高度な加工用途に適しており、BTホルダは一般的な加工ニーズに適しています。

BT刀把和BTT刀把的差異比較
BTホルダとBTTシャンクの違い比較図

BTとBBTシャンクは共用可能か?

BTホルダとBBT(BTT)シャンクは、条件によっては共用可能ですが、効果は異なります。

① 従来型BT主軸で使用する場合

BTホルダをBTスピンドルで使用: 標準的な組み合わせで、設計どおりの性能が発揮されます。

BBTシャンクをBTスピンドルで使用: 主軸側にフランジ面との接触機能がないため、BBTシャンクもテーパー面のみで接触し、通常のBTホルダとしてしか機能しません。このため、BBTシャンク本来のメリット(ダブルコンタクトによる高剛性・高安定性)は活かされません。

② BTT対応のスピンドルで使用する場合:

BBTシャンクをBBTスピンドルで使用: 最も適した組み合わせです。BBTスピンドルとホルダの両面接触により、最大限の剛性と安定性を発揮し、高精度・高速加工に最適です。

BTホルダをBBTスピンドルで使用: テーパー面のみが接触し、フランジ面は接触しません。加工は可能ですが、BBTスピンドルの持つ性能を十分に引き出せず、剛性と安定性は劣ります。

したがって、BTホルダとBBTシャンクはBTスピンドルやBBTスピンドルにそれぞれ互換性がありますが、最良の結果を得るには、ホルダとスピンドルを適切にマッチさせて使用する必要があります。たとえば:

1. 従来型BTスピンドルにはBTホルダ。

2. BBT対応スピンドルにはBBTシャンク。

このように使用することで、機械の性能を最大限に引き出し、加工精度と安定性を確保することができます。

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