技術センター

技術センターでは、さまざまな技術サポートを受けられるだけでなく、加工に関する知識を深め、効率的な加工工程を実現することで、最適な製品を選択できます。

BALANCING

バランス調整

高速切削機の普及に伴い、加工精度とバランスの2つの基本的な要素が重要視されています。ツーリングホルダのアンバランス(不均衡)は、その機械的特性に起因します。例えば、ミーリングカッターのツーリングホルダに取り付けられたセットスクリューや、CATツーリングホルダのキー溝の深さの違いなどが原因となることがあります。 これらの要因はランダムに発生し、一定の法則性がないため、どのような状況においてもユーザーはアンバランスを補正し、適切なバランスを確保する必要があります。

 

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Run-Out &Repeat Accuracy

振れ精度と繰り返し精度

振れ精度(Run-Out Accuracy) とは、工具をツーリングホルダに固定した後の偏差を指します。

測定方法としては、テスト用のテーパーをツーリングホルダの内径の数倍の長さに取り付け、360度回転させて振れ(偏差)を測定します。

繰り返し精度(Repeat Accuracy) とは、ツーリングホルダを取り外し・再装着した際の精度の変化を測定するものです。

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Taper Accuracy

テーパー精度

チャンク精度は、ツーリングホルダのチャンクとスピンドルの内孔との公差の近さを指します。この公差のレベルは、AT1からAT12までの12段階に分かれています。シャンクの公差レベルが高いほど、ツーリングホルダのシャンクはスピンドルの内孔に近くなります。例えば、85%の面積を持つAT3はAT4よりも優れています。ISO1947の標準推奨に従うと、AT3はツーリングホルダのシャンクにとって最も基本的な要求とされています。

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Material

材料

ツーリングホルダを製造するために使用する材料は、工具の寿命と安定性を向上させるために非常に重要です。ホルダに使用される材料の品質は、精度やその他の特性ほど重要ではありませんが、高品質の材料は引張強度や粘り強さだけでなく、優れた密な分子構造にも優れています。適切な加工を施した高品質の材料は、同じ精度条件下で工具の寿命を延ばすことができ、製品が「消耗品」とならないようにします。

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Heat & Special Treatments

熱処理及び特殊処理

高精度で長寿命のツーリングホルダは適切な熱処理が行われていないと、いくら先進的な材料や加工設備を使用しても実現できません。正しい優れた熱処理により、材料を加熱し、急冷処理を行うことで、高いマルテンサイト転換率を得ることができます。これにより、製品は硬度、密度、耐摩耗性、曲げ強度、引張強度において優れた工作機械的特性を持つことになります。一方で、誤ったまたは不十分な熱処理は、密度が低い材料、硬度の不均一性、過剰な残留応力、過剰なオーステナイト化、異常な粒径や密度を引き起こし、その結果、望ましい工作機械的特性が達成できず、材料の変形や亀裂が生じ、ツールホルダーの精度や寿命に悪影響を及ぼすことになります。

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Clamping

クランプ

ツーリングホルダのクランプとは、ホルダがツールにかけるクランプ力のことを指し、Nm(ニュートン・メートル)で測定されます。Nmが高いほど、ツールをしっかりと保持するクランプ力が強くなり、さらにホルダの剛性が高いと、過酷な条件下でも滑りや緩みを防ぎます。これを「ツール落下」とも呼びます。言い換えれば、異なる切削条件に応じて十分なクランプ力を持つ適切なツーリングホルダを選ぶことが、加工品質の確保やツール及び工作機械スピンドルの寿命延長につながります。

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